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彫 物 | 備 考 |
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明治14年新調 |
河村新吾 /西岡弥三郎 |
【土呂幕】 正:飛龍退治(人物は漢の高祖か?) 右:唐獅子退治(人物不詳) 左:鷲退治(人物不詳) 【柱巻】 秀吉本陣佐久間の乱入 |
この地車は新調時の詳細が不詳だが見送り部分の銘板に「河村新吾」と刻まれていることと、
車板部分に付いていた扁額に朱書で「萬代も更池の郷より布忍の神乃神幣を捧ぐ」と地元縁起が記され裏面にも河村新吾の朱書銘があることから当地で新調されたものと推察される。
ちなみにこの裏面の朱書は「板車大道町河陽金田産彫刻細工人河村新吾藤原光保」とあるが実際には彫物の大部分は堺彫又の西岡弥三郎によるものと推定される。なおこの朱書からは当時の堺の名門大工河村新吾師が現在の堺市北区の金岡神社東側付近にて作事していたことがわかる貴重な資料である。
また近年「地車仕様之図明治十四年六月吉辰」と記された地車の絵図面が発見されたが、この地車の大屋根内部の棟札にも「明治十四歳七月二日上棟地車御棟牘(とうとく=棟札)」と記されており、その日付と図面内容からこの地車の絵図面(上棟直前に書かれたもの)と判明した。
河村新吾師が作事した地車でこのように銘板が記されていることは極めて稀で、完成前後に絵師による図面まで作成されていることからかなりの自信作であったと思われる。 一部資料を地車祭礼連絡協議会様よりご提供いただきました。 |
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